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脳温と暑さ

脳温と暑さ
  • 脳温と暑さ
菅原 洋平先生
作業療法士。民間病院精神科勤務を経て国立病院機構で脳のリハビリテーションに従事。脳の機能を活かした人材開発を行う、ユークロニア株式会社代表を務める。著書に『頭がいい人は脳を「運動」で鍛えている』(ワニブックス)など。
年々、暑さが増す日本の夏。体調管理が難しいと感じている方も多いでしょう。
そんな夏を乗り切るからだ作りのヒントは「脳の温度」にあります。
脳のリハビリに精通する菅原洋平先生に、その対策法を教えていただきます。

商品特徴

脳温と暑さ

脳温と暑さ
菅原 洋平先生
作業療法士。民間病院精神科勤務を経て国立病院機構で脳のリハビリテーションに従事。脳の機能を活かした人材開発を行う、ユークロニア株式会社代表を務める。著書に『頭がいい人は脳を「運動」で鍛えている』(ワニブックス)など。
年々、暑さが増す日本の夏。体調管理が難しいと感じている方も多いでしょう。
そんな夏を乗り切るからだ作りのヒントは「脳の温度」にあります。
脳のリハビリに精通する菅原洋平先生に、その対策法を教えていただきます。

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2024年8月1日

脳温と暑さ

年々、暑さが増す日本の夏。体調管理が難しいと感じている方も多いでしょう。
そんな夏を乗り切るからだ作りのヒントは「脳の温度」にあります。
脳のリハビリに精通する菅原洋平先生に、その対策法を教えていただきます。

  • 今年も酷暑の予感!脳の温度に健康へのヒントあり

    •  私たちにとって最も重要な臓器「脳」。「健やか脳の作り方 トレーニング編その⑤」(「よい日々」2023年11月号)では、脳にも温度=「脳温」があり、脳温を意識した生活が脳の健康によいとお伝えしました。脳は内臓と違って周りを脂肪で囲まれていないため、外気との距離が近く、実は温度変化…中でも暑さに弱いという性質があります。となれば、近年続く、未曾有の猛暑の影響が気になるところです。

       まずは脳温について、簡単におさらいしましょう。そもそも、私たちには2種類の体温があります。一つは、体温計で測れる「表面温度」。文字通り皮膚表面の温度のことで、気温や衣類、体調などの外部環境に左右されやすいため常に大きく変化しています。対して、内臓や血液といったからだの内部の温度が「深部温度」です。体内のさまざまな機能を守るためにほぼ一定に保たれており、脳温も深部温度の一つ。

       この深部温度には、生体リズムのように24時間周期のリズムがあることがわかっています。高低差は0・7~1・3度とわずかながら、起床2時間前が最も低く、そこから徐々に上昇し、起床11時間後に最高に達した後、下がっていくというものです。夜に温度を下げることで神経や内臓の活動を鎮静させ、ダメージの修復や疲労を取り除いていると考えられています。

       ただし、深部温度リズムも加齢と共に変化します。温度差が狭まる、リズムが後ろにずれるなどです。さらに、加齢に伴う女性ホルモンや筋肉量の低下・減少による影響も。一方で見方を変えると、適度な運動や規則正しい生活で筋肉量を維持したり、ホルモンバランスを整えたりすることができれば、深部温度リズムを保つことに繋がるともいえるでしょう。つまり、深部温度リズムを正常化させ、脳を始めとするからだの中の各器官の機能が適切に働くことで、全身の健康にも役立つというわけです。




    猛暑が脳に与える影響は?「対処」より「準備」が大事

    •  もちろんそれは、脳が担っている体温調節機能についても例外ではありません。

       実は脳温である深部温度は、表面温度と連動しています。例えば、外気温が上がって表面温度が上昇すると、からだは汗をかきます。これは、かいた汗が皮膚から蒸発する際に生じる気化熱によって表面温度を下げ、深部温度の過度な上昇を防ぐためです。こうした〈暑くなる→汗をかく→体温を下げる〉という対処的な反応を、専門的には「ホメオスタシス(恒常性機能)」と呼びます。ホメオスタシスはさまざまな状況下で働いており、私たちのからだは無意識のうちに外部環境に合わせようと対応しています。

       一方、近年はこれとは別の機能…〈暑くなることを想定して、事前に準備する〉という予防的なからだの反応が注目され始めました。暑さとの関係でいえば、春から初夏にかけて、からだを冷やし過ぎない食べ物を自然と欲したり、徐々に汗腺を開いて汗をかける準備を整えたりしながら、実際の猛暑にできるだけ備える反応です。これを「アロスタシス」といいます。

       アロスタシスは過去の経験に基づいたからだの無自覚の現象であり、準備と実際の環境の差が小さいほど、からだや脳への負担は少なくなります。「暑くなることがわかっているのだから、先に対策を取っておく」ほうが、考えてみれば効率的ですよね。しかし、ここ数年は過去に経験したことのない酷暑なので準備が追いつかず、からだや脳に負荷がかかり過ぎている傾向が。従って、私たちがもともと持っている「まもなく来る暑さに備える」という機能に加え、生活の中でより意識的に取り組まなければ、十分な準備ができないというわけです。

       もし、こうした備えや対処が十分に働いておらず、体温、ひいては脳温の調節がうまくできていない場合、「寝られない」「昼間にだるい」「頭が働かない」「気力がない」といった症状が表れます。心当たりがある方は、注意が必要です。






    夏を乗り切るからだ作りのポイントは「汗」にアリ!

    •   能動的に取り組む備えのポイントは、「適切に放熱できるからだを作る」と「ギャップを少なくする」です。要は、からだが体温調節にかけるエネルギーを極力少なくするために、過度な温度差を避け、暑いと感じた時にはきちんと汗をかけるようにしておくのが大切ということ。

       そのために何より欠かせないのが、やはり運動です。「健やか脳の作り方」の連載では、深部温度が最も高くなる夕方に運動することで、深部温度リズムが整いやすくなるとお伝えしましたが、気温が高い夏は熱中症のリスクを鑑み、夕方以降・夜の早い時間帯に、ゆるい運動をするのがおすすめ。強度の目安は「じんわり汗をかく程度」です。目的は汗をかくことではなく、汗をかけるからだ作りであるのをお忘れなく。

       また、エアコンの温度を必要以上に低くしたり冷たい飲み物ばかり摂ったりするのは避けましょう。外気との温度差が大きいとからだへの負荷も大きくなります。是非飲み物は常温で。


    深部温度に着目!熱帯夜の「快眠テクニック」

    •  最後に、寝苦しい熱帯夜でも質のよい睡眠を得られる方法をご紹介します。こちらも、「備える」という考え方がよいヒントになります。

       まず、寝室の環境を整えましょう。昼間の高温で寝室が蒸し風呂のようになっていると、熟睡できません。寝る前にしっかり寝室を冷やし、部屋全体と寝具の熱と湿気を取ることが大切です。湿度が高いのもよくないので、掛け布団をはいで、敷き布団にも冷気を通してください。

       逆にからだは、就寝1~2時間前にお風呂に入って温めておきます。寝る頃には、反動でぐっと深部温度が下がってくるため、深い眠りに就きやすくなります。シャワー浴は、湯船に浸かる場合に比べるとからだが温まりにくいですが、浴室から出る前に足首にお湯を10秒ほど当てることで、全身を温めることができます。

       寝る時に、頭(耳から上)を保冷剤や冷却ジェルシートなどで冷やすのもおすすめです。ただし、首を冷やすと逆効果になるのでご注意を。
      一方、エアコンを付けたり消したりする行為は避けてください。寝る前にエアコンを止めたことで就寝中に暑くて起きてしまい、再びエアコンを付けるという方も多いのでは? しかしこれは、短時間で大きな温度差が生じるためからだに負担がかかります。翌朝、からだがだるかったり、すっきりと起きられなかったり。少し高めの温度で付けっぱなしにするのが良策です。

       備えあれば憂いなし。今年の夏は脳温をヒントに「準備」を重視し、元気に乗り切りましょう。




    • まとめ

      脳温に着目した暑さ対策

      1. 体温には、表面温度と深部温度の2種類あり、脳温は深部温度の一つ
      2. 気温が上がると、深部温度が上がらないよう汗をかいて表面温度を下げることで体温調節をしている
      3. 夏バテ防止には「準備」が大切。運動などで汗をかけるからだを作りましょう
      4. 深部温度が高いままでは睡眠に悪影響が。「快眠テクニック」を参考に!

      菅原先生監修の連載「健やか脳の作り方」トレーニング編のバックナンバーを次のページにまとめました。毎年のように夏バテになる方は特に、無理のない範囲でチャレンジしてみてください。激しい運動は不要です。ゆるい運動を習慣化することを目標にしましょう。
      よい日々編集 竹村

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菅原 洋平先生
作業療法士。民間病院精神科勤務を経て国立病院機構で脳のリハビリテーションに従事。脳の機能を活かした人材開発を行う、ユークロニア株式会社代表を務める。著書に『頭がいい人は脳を「運動」で鍛えている』(ワニブックス)など。