熱と湿から守る夏の養生
薬剤師・漢方的生活アドバイザー
薬剤師資格取得後、化学メーカーの研究部門に勤務。1994年に東京都三鷹市にて漢方薬専門の「廣寿堂(こうじゅどう)薬局」を開店し現在に至る。
ホームページ:http://www.kouju.jp
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商品特徴
一方で、夏の暑さはからだの中に熱を溜めます。その熱を発散させるために、汗を出し、体温を調節していますが、何らかの理由でその働きがうまくいかずにからだの中に熱がこもってしまうと、イライラ、頭痛、夏バテ、熱中症などさまざまな体調不良に見舞われます。さらに、熱のエネルギーは上昇する性質があり、最悪の場合、脳梗塞や脳いっ血などの脳の血管の病気を引き起こすこともあります。
熱がこもって発散できない原因の一つは、「冷え」です。一日中冷房の効いた室内にいて皮膚表面を冷やしすぎると汗腺が閉じてしまい、からだの中にたまった熱を発散できなくなります。汗をかいたとしても、日本の夏は高温多湿であるため、皮膚表面の汗が蒸発できず、熱と湿気がからだにこもりがちになります。また、冷たい水や食べ物の摂りすぎは、からだの中を冷やすため、内蔵の代謝が落ち、水分の巡りを停滞させます。下痢やむくみも、冷えによる水分の停滞が影響しています。
このように、夏の体調不良には「熱」とともに「湿気」も密接に関係していることがわかります。
一般には、夏の体調管理として水を多めに飲むことが推奨されていますが、東洋医学では誰にでもおすすめするということはしません。なぜなら、左の表にあるように、不要な水分を体内にため込んでいる「水毒」タイプの方が、のどが渇いていないのに、無理に水を飲んでしまうと、うまく代謝ができずにますます水分を停滞させ、胃腸の働きが悪くなることにより、栄養を吸収できなくなることがあるからです。
本来であれば、適度な活動をし、汗をかくことによって、飲む水の量も自然と増えるはずです。まずは、そのような生活を心がけましょう。
昨今の異常なまでに暑い夏を乗り切り、秋に向けて体調を整えるためには、何事もやりすぎは禁物です。動きすぎず、冷やしすぎず、飲みすぎず、あまり無理をしすぎないよう心がけましょう。
まとめ
タイプに合わせて熱と湿をコントロール
● からだの中を冷やす飲み物・食べ物を摂りすぎない
● あまり無理はせず、「気」を消耗させない
● 自然に汗をかけるような生活をする
夏バテタイプの結果はいかがでしたか? 当てはまるタイプは1つとは限りませんが、対策や注意点など参考にしてくださいね。次のページでは、タイプごとの薬膳を紹介しています。こちらも是非お試しください(よい日々編集 竹村)
熱と湿から守る夏の養生
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