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「噛む」で一年の健康始め

「噛む」で一年の健康始め
  • 「噛む」で一年の健康始め
安藤 ゆりえ(あんどう・ゆりえ)さん
管理栄養士・みりんスイーツ研究家。大学卒業後、管理栄養士として老人保健施設で高齢者の栄養管理に従事。現在は「血糖値を考えた食べ方」に着目し、シニア向け料理教室の講師や三河みりんの普及に力を入れる。
「噛むこと」は食事に限らず、健康を支える上でも重要な役割を果たします。
加齢に伴って低下する「噛む力」の重要性やそれを維持するための対策を管理栄養士の安藤ゆりえさんに教えていただきます。

商品特徴

「噛む」で一年の健康始め

「噛む」で一年の健康始め
安藤 ゆりえ(あんどう・ゆりえ)さん
管理栄養士・みりんスイーツ研究家。大学卒業後、管理栄養士として老人保健施設で高齢者の栄養管理に従事。現在は「血糖値を考えた食べ方」に着目し、シニア向け料理教室の講師や三河みりんの普及に力を入れる。
「噛むこと」は食事に限らず、健康を支える上でも重要な役割を果たします。
加齢に伴って低下する「噛む力」の重要性やそれを維持するための対策を管理栄養士の安藤ゆりえさんに教えていただきます。

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商品情報

2023年1月10日

「噛む」で一年の健康始め

「噛むこと」は食事に限らず、健康を支える上でも重要な役割を果たします。
加齢に伴って低下する「噛む力」の重要性やそれを維持するための対策を管理栄養士の安藤ゆりえさんに教えていただきます。

  • 「噛む力」が健康を支える!その理由と効果とは?

    •  毎日の「食べる」に欠かせない、「噛む」という動作。しかし残念ながら、むし歯や歯周病などによる歯の欠損や、口周りの筋肉の衰えが原因となり、高齢者の噛む力は40〜50代の3分の1~10分の1まで低下するといわれています。

       噛む力が弱まると、食べ物を細かく砕き、唾液と混ぜて飲み込みやすくすることができなくなります。その結果、誤嚥を招いたり消化吸収に影響を及ぼしたりと、全身の健康を悪化させる懸念も。つまり高齢者にとって、噛む力を維持し、よく噛む習慣を持つことはとても重要です。

       噛む力がある大きなメリットとしてはまず、①いろいろな食材や料理が食べられ、栄養の偏りを防止できることが挙げられるでしょう。また、②食べ物を細かく咀嚼できることで胃腸での消化吸収がよくなりますし、咀嚼によって③脳の血液量が増えその働きを活性化させたり、④唾液の分泌が促されて食べ物が飲み込みやすくなり、誤嚥を防いだりもできます。唾液には口の中を潤し清潔に保つ働きがあるため、むし歯や歯周病、口臭対策などにも効果的です。

       実際に「噛む力と健康余命の関係」を示したデータ(下)でも、咀嚼力が高い人ほど健康余命が長いことがわかっています。

       以前、私が高齢者施設で働いていた時、一時的に、胃に直接栄養剤を注入して栄養補給をされていた方がいました。表情は乏しく憔悴した様子。しかし「口から食べる」ことを強く望まれリハビリをし、普通食が食べられるようになると、みるみる笑顔になったのです! 食事が心の健康に繋がっていることも改めて実感しました。



    すぐできる!噛む習慣が身に付く調理&食べ方の工夫

    •  噛む力が衰えてくると、日常生活の中にさまざまなサインが現れます。まずは左のチェック項目で確認してみましょう。

       早い段階で噛む力の低下に気付くことはとても大事です。なぜなら、対策を講じれば何歳からでも取り戻すことができるからです。もし今、歯がない状態を放置されている方や、義歯が合わないからと使っていない方がいれば、歯科医院で自分に合った義歯を作ってもらうことをおすすめします。土台さえ整えば、噛む力は日頃の工夫で鍛えることができます。

       噛む力を付けるには、まずは食材選びを見直しましょう。買い物の際は「プリンより煎餅」「食パンよりフランスパン」というように、「どちらがよく噛めそうか?」を意識して選んでみてください。

       毎日の食事にも、歯ごたえに着目した食材や調理法を取り入れます。
      例えば、毎食1品は根菜類を使った料理にしたり、ご飯に雑穀を加えたりすることで、食感も味わいも豊かになります。根菜類は無理なく食べられるサイズ(2~3センチ角)にするとよいでしょう。よく噛めないからとみじん切りにする方がいますが、口の中でまとまりが悪くなり飲み込みにくくなるので実は逆効果です。もともと柔らかい麺類やご飯には、野菜や海藻、きのこを加えるなどして咀嚼を促す工夫を。おやつをスルメや干し芋にするのも一案です。味付けは薄めにすると、味を感じようとよく噛むことに繋がります。  ただし、注意して欲しい食材もあります。こんにゃくや硬めの練り物などです。咀嚼力が弱いと窒息のリスクがあるので、薄めに切るか、こんにゃくなら糸こんにゃくを使いましょう。また、今の時期はお餅を食べたくなる方も多いと思いますが、こちらも注意が必要。できれば、飲み込みやすい代替品(高齢者向けの餅、おはぎ、白玉など)を検討してみてください。

       食事中にできる工夫は、「噛む回数を増やす」こと。「最初の一口だけでも30回噛む」を意識し、一口の量は少なめにします。あまり噛まずに水分で流し込むことは避けてください。水は唾液の不足を補うために少量ずつ含みましょう。

       最後に、噛む力に必要な口周りの筋肉を養う方法を一つ。早口言葉です。「高架橋橋脚」「老若男女」など、毎日楽しく挑戦してみては?

       おいしく食事を楽しむことは、からだと心の健康に寄与します。今からでも遅くありません。噛む力を維持し、充実した人生を!



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安藤 ゆりえ(あんどう・ゆりえ)さん
管理栄養士・みりんスイーツ研究家。大学卒業後、管理栄養士として老人保健施設で高齢者の栄養管理に従事。現在は「血糖値を考えた食べ方」に着目し、シニア向け料理教室の講師や三河みりんの普及に力を入れる。