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新・規則正しい生活

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  • 新・規則正しい生活
佐野 正行(さの・まさゆき)先生
外科医として16年キャリアを積み、治療から健康相談まで、「健康に、その人らしく、幸せに過ごす」サポートを総合的に行う(株)メディカル アンド ナレッジ カンパニーを創業。ナチュラルクリニック代々木 医師。マーキュリーアカデミー 校長。漢方養生学研究会 会長。予防医学・代替医療振興協会 学術理事。

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そのためにもまずは 「規則正しい」 の考え方を改め、自分のからだと対話することが大事。シニアのための生活リズムの整え方を医師・佐野正行先生に教えていただきます。

商品特徴

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佐野 正行(さの・まさゆき)先生
外科医として16年キャリアを積み、治療から健康相談まで、「健康に、その人らしく、幸せに過ごす」サポートを総合的に行う(株)メディカル アンド ナレッジ カンパニーを創業。ナチュラルクリニック代々木 医師。マーキュリーアカデミー 校長。漢方養生学研究会 会長。予防医学・代替医療振興協会 学術理事。

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2023年4月1日

新・規則正しい生活

春、 新生活のスタートです。今こそ、 規則正しい生活習慣を始めませんか?
そのためにもまずは 「規則正しい」 の考え方を改め、自分のからだと対話することが大事。シニアのための生活リズムの整え方を医師・佐野正行先生に教えていただきます。

  • 「新・規則正しい生活」で健康的なからだを手に入れよう

    •  幼い頃から教育されてきた「規則正しい生活」。しかしもし、「毎日同じ時間に早寝早起きし、同じ時間に3食食べること」と思われているなら、これを機に是非考えを改めてください。

       私たちのからだの状態は、年齢や季節によって変わります。子供とシニアとでは細胞・器官の機能や調整力、また体力も大きく異なりますし、季節でいえば、同じ朝6時でも冬は暗くて寒く、夏は明るく暑いので、からだはそれに対応しようとします。となれば、時期(時季)に応じた生活リズムがあるべきということはおわかりいただけるでしょう。大事なのは「今の自分に合った生活リズム」を見付けて変えていくこと。規則正しい生活とは一定であることではなく、環境の変化に合わせた柔軟性を持ちながら、からだによい生活を送ることなのです。

       キーワードは「生体リズム」と「体内時計」です。まず生体リズムとは、「さまざまなからだの働きを円滑に行うために備わっている周期メカニズム」の一つ。例えば、日中は体温や脈拍が高く、夜になると低くなるのも生体リズムによるものです。生体リズムに沿った生活を送れば、心やからだに負担がかからず健やかに過ごせますが、夜更かしや暴飲暴食といったリズムに反する行動を取るとからだへ負荷となり、体調を崩したり病気の原因になったりします。

       一方で体内時計は、その生体リズムのベースとなっているものです。個人差はありますが、およそ25時間周期であることがわかっており、1日24時間の周期とずれた1時間分を調整するのが朝の太陽光といわれています。私たち人間のからだは日中に活動するようにできているため、朝日を浴びる・朝食を摂るなどの行動によって毎日体内時計をリセットし、体外の環境と同じになるように調整されるというわけです。従って「自分は生まれ付きの夜型」という方がいますが、これは単に夜型の生活を続けるうちに慣れただけと考えられ、体質とはいえません※。

       ただし残念なことに、体内時計も老化していきます。若い時、夜更かしや徹夜といった生体リズムに反した行動によってからだに負荷をかけても元気でいられたのは、体内時計の調整力が保たれており、自力で元に戻せたおかげです。しかし、シニアになるとそうはいきません。一度狂った体内時計は回復しづらく、負担がかさめば病気に繋がることも。だからこそ生活リズムを整え、行動で意識的に補う必要があります。

       ちなみにもう一つ、意外と盲点になっている食事についても付け加えておきます。食事も、毎日同じ時間に食べることが正しいわけではありません。よい生活リズムを送っていれば、結果的に同じ時間に空腹になり、排便も規則正しくなる、というのが本来の流れ。空腹でなければ無理に食べる必要はなく、量や内容も調整を。もちろん、暴飲暴食や夜遅い時間の食事は体内時計を狂わせる大きな要因になるので控えてください。


      ※何らかの理由で体内時計が乱れる病気「概日リズム睡眠障害」などで夜型になるケースはあります。





    負担は蓄積する。子や孫のためにも生活リズムを見直そう

    •  では不規則な生活を続けるとどんな問題が起こるのでしょう。まず、体内時計が狂っているので睡眠リズムが乱れ、夜に眠れなくなったり昼間に眠くなったりします。そうすると当然疲れやすくなり、集中力も低下します。疲労が溜まれば免疫力が落ちるので病気にかかりやすくなりますし、寿命が短くなるともいわれています。

       若い時に不規則な生活をしていた人は特に要注意。からだに負担がかかる状態が続いていたことですでにダメージが蓄積されており、不調や病気を招きやすくなっています。つまり、今もし皆さんのお子さんやお孫さんで不規則な生活をしている方は将来、健康への悪影響が現れる可能性が。是非、規則正しい生活をするようお伝えください。ただしもちろん、今から規則正しい生活に変えることでその影響は最小限に留めることができます。それはシニアも同じですので、ご家族みんなで改善していきましょう。


    生体リズムの基本を押さえながら自分に合った習慣を

    •  ここからは、新しい「規則正しい生活」の具体的な方法についてご説明したいと思います。

       まずは朝。6時でも7時でもよいので、無理のない範囲で早めの時間、かつある程度同じ時間に起きて日光を浴びます。日によって早まる分には問題ありません。ただし寝坊は1時間程に留め、遅くとも9時までには起きましょう。季節によって変えるのもOKです。今の時期の日の出は5時〜5時半頃なので、それに合わせて冬より早めに起きるのもおすすめ。

       その後、朝食前に散歩に行くのが理想です。朝は自分の時間が作りやすく、からだを動かすことでお腹も空きます。他にも空気がキレイ、日中の活動性が上がるなどの利点もあります。

       帰ってきてお腹が空いていたら朝ご飯を食べます。散歩をしても食欲がない・胃がもたれている場合は、前日の夕食が影響している可能性大。時間を早める、量を控えるなどの改善を。

       次に、日中です。ダラダラせず活動的に過ごします。キツイ運動をする必要はなく、見る、聞く、嗅ぐ、触るといった感覚をフル稼働させる活動を意識してみてください。注意点としては、からだが夜に向けて準備を始める15時までに終えること。昼食はしっかり摂り、昼寝する場合も15時まで、20〜30分間程に留めます。

       一日の終わりの夜は、団らんの時間です。ゆったり過ごし、眠くなったら床に就きます。夕食を控えめにすると眠りの質が高まり、翌日の朝食にも響きません。もし早朝や深夜の仕事に従事している方がいらっしゃれば、生活リズムを調整するタイミングはやはり睡眠です。仕事と休息でしっかりメリハリを付け、休日はできるだけ平日と同じリズムで過ごしましょう。

       何より大事なのは「自分の心とからだの両方が、心地よいと感じること」。これを続けていけば自然と生活リズムが整い、体調がよくなるはずです。実際、長寿の方は規則正しい生活を心がけている方が多いという報告もあります。

       最後に、同居する家族との関わり方についてもアドバイスを。心地よいと感じる規則正しい生活は人それぞれなので、家族と同じとは限りませんよね。30分くらいの調整で互いに気持ちよく過ごせるのであればよいですが、大きく違うようなら食事や就寝の時間をずらすのも一つの方法です。ご家族で話し合ってみましょう。



    • まとめ

      知っておきたい「生体リズム」と「体内時計」

      1. 人間のからだには、「生体リズム」を調整する「体内時計」がもともと備わっている
      2. 体内時計に沿った生活は、からだを楽にし、健康維持に役立つ
      3. 体内時計は加齢とともに衰えるので、体内時計を狂わせる行動、特に夜更かしや夜遅い時間の食事は控えましょう

      コロナ禍になって3年超。長時間の在宅、活動的に過ごせない日々が数年続いたことで、睡眠に悪影響が出ている方がいるかもしれません。 今回お伝えした「新・規則正しい生活」に取り組んでみませんか? 一気に全部をやろうとしても長続きしませんので、まずは朝の行動から変えてみましょう。 よい日々編集 竹村

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佐野 正行(さの・まさゆき)先生
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