最後に、腸活のために必要な生活行動を、朝昼晩の時間帯ごとにお伝えしておきます。私たちのからだは24時間周期で活動する体内時計が備わっていますが、腸内細菌も同様の体内時計を持っていて、活動したり休んだりを繰り返しています。体内時計に応じた生活行動は腸内にとっても非常に大切です。
朝日光を浴びた後、口をすすぐ
朝起きたら日光を浴びましょう。雨の日は、窓越しでもかまいません。日の光を浴びることで、メラトニンという睡眠を司るホルモンの分泌が抑えられ、からだが目を覚まします。
日光を浴びたら、口をすすぎます。軽く歯みがきしてもよいです。寝起きの口腔内には、前夜の歯磨きで磨き残した歯周病菌や虫歯菌が増殖しています。これらは血液などを介して、腸内環境にも影響を及ぼすことがわかっています。口腔ケアが終わったら、脱水対策のためコップ1杯の水を飲みましょう。
昼軽い筋トレなど活動的に過ごす
日中はできるだけ活動的に過ごしてください。生活には「静」と「動」のリズムが大切です。健康的な生活を送ることは、免疫力にも大きく影響します。感動する、気分が上がる趣味活動をするなどでもかまいません。運動の場合は週に2~3日、1回あたり15分ほどの軽い筋トレがおすすめです。その他、しゃべる・歌うなど声を出すことも積極的に行いましょう。
夜食事は就寝4時間前までに軽く
消化や吸収に関わる腸は、夜になると活動が緩やかになるように体内時計によってセットされています。また、食べてすぐに寝てしまうと、消化管や内臓への負担も大きくなります。そのためできれば夕食は軽めに、就寝4時間前までに済ませ、その後は何も食べないのが理想です。「少し空腹感を覚えるぐらいがちょうどよい」と覚えておきましょう。
注目睡眠をしっかり取ることも大事
睡眠は、腸内環境がメンテナンスされる大事な時間です。快眠できないとストレスが溜まり、体内時計のリセットの妨げにもなってしまいます。高齢になるほど生活のリズムが整いにくくなるため、しっかり眠ることで体内時計を正常な状態に保ちましょう。人によって適度な睡眠時間は異なりますが、一般的に高齢者は6~7時間ほど必要とされています。昼間にしっかり動き、夜はしっかり眠るという習慣こそ、腸内環境を整え、免疫力アップへの近道。まずは生活習慣を見直してみてください。