会津より綴る 「抱き合おう、今は、心で」
抱き合おう、今は、心で
いよいよ会津も春。新型コロナウイルスによる自粛2年目の春の訪れです。
去る3月11日には、あの東日本大震災から10年目の、鎮魂の式典も各地で催されました。
何もかもが濁流に飲み込まれてゆく、ドラマのような津波と地震の映像は、忘れることができません。唯、福島県はそれだけでは済まなかったのです。東京電力福島第一原発の事故です。
あの岩陰に、愛する家族の遺体があるかもしれないのに、まだ息があるかもしれないのに、立ち入りは禁じられ、何が何だか分からないまま16万人余の人が、着の身着のまま避難を余儀なくされ、10年を経た今も、3万6千余の人が、故郷に戻れずにいるのです。
それでも、私はあの震災が新型コロナ時代でなくてよかったと、しみじみ思っています。
被災者たちは抱き合って悲しみを分かち合い、抱き合って再会を喜び、涙を拭い合い、炊き出しで支えてくれた多くの方々もありました。それらは人間としての最も大きな癒しの力だったと思います。
それが今なら、感染爆発の源になってしまうかも知れないのですから。人との距離感が大きく変わらざるを得なくなった今、私たちはどうしたらよいのでしょう。
いくら考えても堂々巡りで、結局今は原点に返って、三密を避け、マスク、手洗い、うがいを徹底する以外、コロナに打ち勝つ方法はなく、それが自分を護る唯一の方法だと悟りました。
よいことも、悪いことも、永遠には続きません。それは痛いほど闘病生活でも学びました。そう思ったら幾らか楽になり、私の生きる力でもある友達を大切に、嘗ての日常に戻る日まで頑張ろうと言い合っています。
いよいよワクチンの接種も始まりました。
皆さん、頑張りましょう。
去る3月11日には、あの東日本大震災から10年目の、鎮魂の式典も各地で催されました。
何もかもが濁流に飲み込まれてゆく、ドラマのような津波と地震の映像は、忘れることができません。唯、福島県はそれだけでは済まなかったのです。東京電力福島第一原発の事故です。
あの岩陰に、愛する家族の遺体があるかもしれないのに、まだ息があるかもしれないのに、立ち入りは禁じられ、何が何だか分からないまま16万人余の人が、着の身着のまま避難を余儀なくされ、10年を経た今も、3万6千余の人が、故郷に戻れずにいるのです。
それでも、私はあの震災が新型コロナ時代でなくてよかったと、しみじみ思っています。
被災者たちは抱き合って悲しみを分かち合い、抱き合って再会を喜び、涙を拭い合い、炊き出しで支えてくれた多くの方々もありました。それらは人間としての最も大きな癒しの力だったと思います。
それが今なら、感染爆発の源になってしまうかも知れないのですから。人との距離感が大きく変わらざるを得なくなった今、私たちはどうしたらよいのでしょう。
いくら考えても堂々巡りで、結局今は原点に返って、三密を避け、マスク、手洗い、うがいを徹底する以外、コロナに打ち勝つ方法はなく、それが自分を護る唯一の方法だと悟りました。
よいことも、悪いことも、永遠には続きません。それは痛いほど闘病生活でも学びました。そう思ったら幾らか楽になり、私の生きる力でもある友達を大切に、嘗ての日常に戻る日まで頑張ろうと言い合っています。
いよいよワクチンの接種も始まりました。
皆さん、頑張りましょう。
大石邦子(おおいし・くにこ)
著述家、エッセイスト。
会津女子高等学校卒業後、出光興産会津事務所に入社。1964年に交通事故に遭い、半身不随となる。長期間の闘病・車いす生活を送る一方、著述家として活躍。
著書に『この生命ある限り』他多数。
会津女子高等学校卒業後、出光興産会津事務所に入社。1964年に交通事故に遭い、半身不随となる。長期間の闘病・車いす生活を送る一方、著述家として活躍。
著書に『この生命ある限り』他多数。
商品特徴
会津より綴る 「抱き合おう、今は、心で」
抱き合おう、今は、心で
いよいよ会津も春。新型コロナウイルスによる自粛2年目の春の訪れです。
去る3月11日には、あの東日本大震災から10年目の、鎮魂の式典も各地で催されました。
何もかもが濁流に飲み込まれてゆく、ドラマのような津波と地震の映像は、忘れることができません。唯、福島県はそれだけでは済まなかったのです。東京電力福島第一原発の事故です。
あの岩陰に、愛する家族の遺体があるかもしれないのに、まだ息があるかもしれないのに、立ち入りは禁じられ、何が何だか分からないまま16万人余の人が、着の身着のまま避難を余儀なくされ、10年を経た今も、3万6千余の人が、故郷に戻れずにいるのです。
それでも、私はあの震災が新型コロナ時代でなくてよかったと、しみじみ思っています。
被災者たちは抱き合って悲しみを分かち合い、抱き合って再会を喜び、涙を拭い合い、炊き出しで支えてくれた多くの方々もありました。それらは人間としての最も大きな癒しの力だったと思います。
それが今なら、感染爆発の源になってしまうかも知れないのですから。人との距離感が大きく変わらざるを得なくなった今、私たちはどうしたらよいのでしょう。
いくら考えても堂々巡りで、結局今は原点に返って、三密を避け、マスク、手洗い、うがいを徹底する以外、コロナに打ち勝つ方法はなく、それが自分を護る唯一の方法だと悟りました。
よいことも、悪いことも、永遠には続きません。それは痛いほど闘病生活でも学びました。そう思ったら幾らか楽になり、私の生きる力でもある友達を大切に、嘗ての日常に戻る日まで頑張ろうと言い合っています。
いよいよワクチンの接種も始まりました。
皆さん、頑張りましょう。
去る3月11日には、あの東日本大震災から10年目の、鎮魂の式典も各地で催されました。
何もかもが濁流に飲み込まれてゆく、ドラマのような津波と地震の映像は、忘れることができません。唯、福島県はそれだけでは済まなかったのです。東京電力福島第一原発の事故です。
あの岩陰に、愛する家族の遺体があるかもしれないのに、まだ息があるかもしれないのに、立ち入りは禁じられ、何が何だか分からないまま16万人余の人が、着の身着のまま避難を余儀なくされ、10年を経た今も、3万6千余の人が、故郷に戻れずにいるのです。
それでも、私はあの震災が新型コロナ時代でなくてよかったと、しみじみ思っています。
被災者たちは抱き合って悲しみを分かち合い、抱き合って再会を喜び、涙を拭い合い、炊き出しで支えてくれた多くの方々もありました。それらは人間としての最も大きな癒しの力だったと思います。
それが今なら、感染爆発の源になってしまうかも知れないのですから。人との距離感が大きく変わらざるを得なくなった今、私たちはどうしたらよいのでしょう。
いくら考えても堂々巡りで、結局今は原点に返って、三密を避け、マスク、手洗い、うがいを徹底する以外、コロナに打ち勝つ方法はなく、それが自分を護る唯一の方法だと悟りました。
よいことも、悪いことも、永遠には続きません。それは痛いほど闘病生活でも学びました。そう思ったら幾らか楽になり、私の生きる力でもある友達を大切に、嘗ての日常に戻る日まで頑張ろうと言い合っています。
いよいよワクチンの接種も始まりました。
皆さん、頑張りましょう。
大石邦子(おおいし・くにこ)
著述家、エッセイスト。
会津女子高等学校卒業後、出光興産会津事務所に入社。1964年に交通事故に遭い、半身不随となる。長期間の闘病・車いす生活を送る一方、著述家として活躍。
著書に『この生命ある限り』他多数。
会津女子高等学校卒業後、出光興産会津事務所に入社。1964年に交通事故に遭い、半身不随となる。長期間の闘病・車いす生活を送る一方、著述家として活躍。
著書に『この生命ある限り』他多数。
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