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会津より綴る 眉に写りし、我が人生

会津より綴る 眉に写りし、我が人生
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眉に写りし、我が人生
 毎朝、鏡の前に立つ。お化粧などすることもなく歳を重ね、いつしか老いを生きていた鏡の中の自分に声をかけ、一日が始まる。


 それでも毎朝、眉だけは描く。20代からの厳しい闘病で髪は抜け、10年前の癌の時は眉も無くなった。頭はカバーできるが眉は難しい。如何にしたらバランスよく眉が描けるか悪戦苦闘する日々の始まりだった。

 ある日、若い友人が言った。「眉を描く時はね、描き難い方の眉から描くと、きれいに描けるよ」

 そうか、苦手な方を先に描くと、上手な方は、それに合わせることが出来るのだ。下手は下手なりにバランスが取れる。

 何だか胸が熱かった。眉はともかく、これこそ、学ぶべき生き方そのもののようにも思われた。


 私が眉に拘っていたのは、講演のせいもある。人の前に出て話さなければならない時、眉が無いのは恥ずかしかった。

 実は昨年、30年続けた講演を辞めた。コロナ自粛の時期でもあり、今が潮時だと思ったのだが、主治医に話すと、眉を顰めて言われた。

 「貴女が今まで元気で来られたのは講演のお陰ですよ。1時間半、人前で話すということは、どれだけ体力知力を用いるか、何にも代えがたい健康の源でもあったのにね…」

 帰り際、先生は其れならばと、とにかく声を出すこと、咽を衰えさせないこと、そのためには歌がよい、と言われた。

 確かに、講演を辞めてホッとはしたが、気が付くと記憶力が落ち、持久力も落ちていた。やはり健康には幾らかの緊張感が必要なのかもしれない。

 ともかく歌だが、今流の歌は全く知らない。そこで私はパソコンから童謡を選び、いのちへの感謝をこめて、ひとり毎日歌っている。私の新たな健康法の一つである。

 今日の歌は、「月の沙漠」だった。

大石邦子(おおいし・くにこ)
著述家、エッセイスト。
会津女子高等学校卒業後、出光興産会津事務所に入社。1964年に交通事故に遭い、半身不随となる。長期間の闘病・車いす生活を送る一方、著述家として活躍。
著書に『この生命ある限り』他多数。

商品特徴

会津より綴る 眉に写りし、我が人生

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眉に写りし、我が人生
 毎朝、鏡の前に立つ。お化粧などすることもなく歳を重ね、いつしか老いを生きていた鏡の中の自分に声をかけ、一日が始まる。


 それでも毎朝、眉だけは描く。20代からの厳しい闘病で髪は抜け、10年前の癌の時は眉も無くなった。頭はカバーできるが眉は難しい。如何にしたらバランスよく眉が描けるか悪戦苦闘する日々の始まりだった。

 ある日、若い友人が言った。「眉を描く時はね、描き難い方の眉から描くと、きれいに描けるよ」

 そうか、苦手な方を先に描くと、上手な方は、それに合わせることが出来るのだ。下手は下手なりにバランスが取れる。

 何だか胸が熱かった。眉はともかく、これこそ、学ぶべき生き方そのもののようにも思われた。


 私が眉に拘っていたのは、講演のせいもある。人の前に出て話さなければならない時、眉が無いのは恥ずかしかった。

 実は昨年、30年続けた講演を辞めた。コロナ自粛の時期でもあり、今が潮時だと思ったのだが、主治医に話すと、眉を顰めて言われた。

 「貴女が今まで元気で来られたのは講演のお陰ですよ。1時間半、人前で話すということは、どれだけ体力知力を用いるか、何にも代えがたい健康の源でもあったのにね…」

 帰り際、先生は其れならばと、とにかく声を出すこと、咽を衰えさせないこと、そのためには歌がよい、と言われた。

 確かに、講演を辞めてホッとはしたが、気が付くと記憶力が落ち、持久力も落ちていた。やはり健康には幾らかの緊張感が必要なのかもしれない。

 ともかく歌だが、今流の歌は全く知らない。そこで私はパソコンから童謡を選び、いのちへの感謝をこめて、ひとり毎日歌っている。私の新たな健康法の一つである。

 今日の歌は、「月の沙漠」だった。

大石邦子(おおいし・くにこ)
著述家、エッセイスト。
会津女子高等学校卒業後、出光興産会津事務所に入社。1964年に交通事故に遭い、半身不随となる。長期間の闘病・車いす生活を送る一方、著述家として活躍。
著書に『この生命ある限り』他多数。

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2021年6月10日

会津より綴る 眉に写りし、我が人生

眉に写りし、我が人生
 毎朝、鏡の前に立つ。お化粧などすることもなく歳を重ね、いつしか老いを生きていた鏡の中の自分に声をかけ、一日が始まる。


 それでも毎朝、眉だけは描く。20代からの厳しい闘病で髪は抜け、10年前の癌の時は眉も無くなった。頭はカバーできるが眉は難しい。如何にしたらバランスよく眉が描けるか悪戦苦闘する日々の始まりだった。

 ある日、若い友人が言った。「眉を描く時はね、描き難い方の眉から描くと、きれいに描けるよ」

 そうか、苦手な方を先に描くと、上手な方は、それに合わせることが出来るのだ。下手は下手なりにバランスが取れる。

 何だか胸が熱かった。眉はともかく、これこそ、学ぶべき生き方そのもののようにも思われた。


 私が眉に拘っていたのは、講演のせいもある。人の前に出て話さなければならない時、眉が無いのは恥ずかしかった。

 実は昨年、30年続けた講演を辞めた。コロナ自粛の時期でもあり、今が潮時だと思ったのだが、主治医に話すと、眉を顰めて言われた。

 「貴女が今まで元気で来られたのは講演のお陰ですよ。1時間半、人前で話すということは、どれだけ体力知力を用いるか、何にも代えがたい健康の源でもあったのにね…」

 帰り際、先生は其れならばと、とにかく声を出すこと、咽を衰えさせないこと、そのためには歌がよい、と言われた。

 確かに、講演を辞めてホッとはしたが、気が付くと記憶力が落ち、持久力も落ちていた。やはり健康には幾らかの緊張感が必要なのかもしれない。

 ともかく歌だが、今流の歌は全く知らない。そこで私はパソコンから童謡を選び、いのちへの感謝をこめて、ひとり毎日歌っている。私の新たな健康法の一つである。

 今日の歌は、「月の沙漠」だった。

大石邦子(おおいし・くにこ)
著述家、エッセイスト。
会津女子高等学校卒業後、出光興産会津事務所に入社。1964年に交通事故に遭い、半身不随となる。長期間の闘病・車いす生活を送る一方、著述家として活躍。
著書に『この生命ある限り』他多数。