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栄養素・成分辞典 Vol.6 若返りのビタミン『ビタミンE』

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栄養素・成分辞典 Vol.6 若返りのビタミン『ビタミンE』

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2018年11月1日

栄養素・成分辞典 Vol.6 若返りのビタミン『ビタミンE』

  • #栄養素・成分辞典
栄養素・成分辞典 Vol.6 若返りのビタミン『ビタミンE』

  • 抗酸化作用で細胞を若返らせる

     ビタミンEの重要な働きの一つは、強い抗酸化作用です。鉄が錆びたり、切ったリンゴが変色したりするのは、空気中の酸素に触れて「酸化」することが原因ですが、それと同様のことが私たちの体内でも起きています。

     私たちが呼吸して取り入れた酸素の一部は、物質を酸化させる力が非常に強い「活性酸素」に変化します。活性酸素は体内に侵入した細菌やウイルスなどを撃退する働きがある一方で、過剰に増えれば、正常な細胞をも攻撃してしまいます。

     過度の飲酒や喫煙、紫外線、ストレス、大気汚染などにさらされた生活は活性酸素の発生を助長します。増えすぎた活性酸素はからだを酸化させていき、シミやしわなどの肌トラブルや、さらには脳梗塞や心疾患を起こす動脈硬化、白内障やアトピー性皮膚炎など、さまざまな疾病を引き起こす要因となります。

     強い抗酸化作用のあるビタミンEは、活性酸素の発生を抑え、細胞の酸化(老化)を防ぎます。そのようなことから、ビタミンEは、若返りのビタミンとも呼ばれています。

  • 栄養素・成分辞典 Vol.6 若返りのビタミン『ビタミンE』
  • 女性にやさしい栄養素

     ビタミンEには、優れた抗酸化作用以外にも、末梢の毛細血管の血行障害を改善する働きがあります。赤血球が柔軟に形を変えるのを助け、細い血管を通りやすくしたり、血管内で血が固まるのを防いだりすることで、からだの隅々にまで血液が行きわたるようになるのです。 多くの女性が悩まされている冷え性対策にも有効ですし、夏場の冷房病や血行障害からくる肩こりや頭痛の改善も期待できます。

     さらに、もともと不妊に効果のある物質として発見されたビタミンEは、生殖ホルモンと深いかかわりがあります。のぼせ、ほてりや大量に汗をかくなどの更年期障害の症状や、生理不順、生理痛などを緩和する働きがあると言われています。

     このように、ビタミンEは、女性のさまざまな悩みに応えてくれる、女性にとって必要不可欠な栄養素と言えるでしょう。

  • 吸収率をアップするには

     ビタミンEを豊富に含む食品は、アーモンドやピーナッツなどの種実類、カボチャやモロヘイヤ、アボカドなどの緑黄色野菜や果実類、ウナギ、ニジマス、アユなどの魚類、ひまわり油や米油などの植物油です。脂溶性のビタミンEは、炒めたり揚げたりして、油脂と一緒に摂取すると吸収率が高まります。

     また、同じく抗酸化作用をもつ、ビタミンA、ビタミンCは、ビタミンEと合わせて「ビタミンACE(エース)」と呼ばれており、一緒に摂取すると効果が上がるとされています。

     栄養素は、食材の調理法や摂取の組み合わせなどを工夫して、上手にからだに取り入れることが大切です。

  • 栄養素・成分辞典 Vol.6 若返りのビタミン『ビタミンE』
  • サプリメント利用の場合は摂取量の確認をしましょう

    食品からビタミンEを摂取することによる危険や害はありません。ただし、脂溶性のため体内に蓄積しやすいことから、サプリメントなどを利用する場合は過剰摂取に気をつけましょう。薬を服用されている方は、医師、薬剤師にご相談ください。

    「日本人の食事摂取基準(2015年版)」より、耐容上限量は、50~69歳の男性で1日850㎎、女性で1日700㎎)